レヴィオルストーリー2
「…あの男の子、エルフですよね?どうなさるつもりですか?」
二人っきりになった途端にマケドニスがアレンに聞く。
「…とりあえず城に置いとく。あいつが母さんとかに会いたいって言うなら捜してやるけど、犬のことしか言わないんだ。」
「犬?」
「…薄い茶色いふさふさの毛のおっきい犬。捜すように言っといてくれないか?名前はルルらしい。
あとあいつの部屋を用意するようにシルラに伝えといて。」
「…はい。」
城の人間に犬捜しをやらすのか、と多少疑問に思ったがマケドニスは従った。
「…パルス村、か。」
ソファーに深く座りながら、アレンは呟いた。
パルス村は以前は『名も無い村』だったところ。
住民がノスラムシティに帰ったので、今は新しく違う人々が住み着いている。
その中には他の国から来たものもいるのだ。
(ルルアンは誰とこの国に入ったんだろう…)
視察に行ったら大人のエルフがいないか見ないとな、と頭の中で仕事を増やしたアレンだった。