レヴィオルストーリー2
2.パルス村
「視察ですが…10時30分に城を出て11時にあちらに着く予定です。ご一緒するのは俺とルティ様ですね」
アレンはマケドニスから説明を受けながら廊下を歩いていた。
今は10時10分。
まだ時間には余裕がある。
「ルティ?」
「はい。何でもパルス村に用があるらしくて。ちょうどアレン様も視察だとギルク様が言ったところ、ついていくと…。」
「…そっか。」
無表情の顔ではよくわからなかったが、マケドニスはアレンが喜んでいると解釈することにした。
「パルス村の長は何時に会うんだっけ?」
「12時です」
「それまでは自由に村を歩けるよな」
「はい」
確認などをしていると、後ろから気配がした。
急に振り返るアレンに側近はかなり驚いた。
「ルティ」
え?とマケドニスも振り返る。
そこには藍色の目を優しく細めたたくましい男性が立っていた。