レヴィオルストーリー2
大柄なルティとどこかの貴族かと思うくらい身なりの整ったマケドニス、小さな少年と超美形のアレンが四人で並ぶとかなり目立った。
しかもアレンは勇者、ルティは最強の海賊として二人ともいくらか顔が知れている。
周りの視線を鬱陶しいと感じていないのはルティとルルアンだけだった。
「あっち行きた~い」
「これやりた~い」
「あっ、それほしい~」
ルルアンが何か言う度に、肩車し続けるルティがにこにこしてそれに従う。
「ルティ様、親子みたいですね」
「子供好きなんだよなぁ~」
親指を立ててルティは笑った。
「…いいけど、そんな甘やかすなよ。それにもうすぐ30分だけど?」
いい加減うんざりしてきたアレンは時計を見ながら言う。
「うぉっ、まじか。ルルアン君、ごめんな。オッサンは約束があるんだ」
「え~!ルティのおじちゃんいなくなんの?」
残念そうなルルアンの頭を撫で、ルティもまた残念そうに去っていった。