レヴィオルストーリー2

「アレン様、大丈夫ですか?」

マケドニスがそう声をかけてやると、アレンは濡れた瞳で瞬きしてきょとんとする。

泣いていた自覚がないようだ。


「…ん?あれ…?あいつらは…??」

そう言ってマケドニスを見上げる。


「あいつら?誰ですか?何の夢を見てたんですか?」

マケドニスは優しく涙を拭ってやりながらアレンに聞いた。

そこではじめて自分が泣いていたことに気付くアレン。


「…あ、その、何でもない…。」

慌てて目を擦って起き上がる。


すると、イルとギルクが自分を見ていた。

その二人の心配そうな表情に、一瞬だけ恐怖を感じる。


(…あいつらと同じ顔…。)




心配そうに自分を見る表情が───怖い。





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