レヴィオルストーリー2
急に物陰から怪しい音がして、アレンは咄嗟に剣を抜いた。
一度そこで固まる。
すると、ルルアンとアレンの間に人が三人出てきた。
女が一人、男が二人。
みんな大人だ。
「これエルフだよね~。お兄さん、この子置いてってもらえます?」
女がニタッと笑って言った。
「…他国の盗賊か」
アレンはさもめんどくさそうに呟いた。
鬱陶しい、と考えているのがバレバレだ。
「そいつを渡すつもりはない。消えろ」
「何だ、仕方ないな。痛い目あわせてやる」
アレンの言葉を聞いた男の一人がそう言って駆けてきた。
ルルアンがハッとしてルルに更にしがみつく。
駆けてきた男を見たアレンは腕を組んで睨んだ。
動く気配のないアレンを見て男がニヤリと笑う。
剣が振り上げられた。
それを弾いたのは────アレンではなかった。
「盗賊が…失せろ」