レヴィオルストーリー2
「…あ、あぁ、いつものアレだよ。な、イル。」
「えっ?う、うん。」
二人とも何故かどもっているが、アレンは特に気にしなかった。
「ふ~ん。」
超素っ気ない返事をしてソファーから降りる。
「アレン様、準備はもう終わりましたよ。」
「ん。ありがとう」
マケドニスにも素っ気なく答えると、アレンは本棚を漁りだした。
腕が動くと、怪我が見える。
イルがスススッとアレンの左隣に移動した。
「ねぇアレン」
「ん」
最短の返事を返すアレン。
「何探してんのぉ?」
「本」
いや、そりゃわかるけどよ。
もっと違う答え方あるだろ。
ギルクは二人の様子を見守りながら、心の中でつっこむ。
「じゃあさ、アレン」
「ん」
「この怪我どうしたの?」
「今日廊下で…」
そこまで言ったアレンはピタリと動きを止めた。
「………………。」
イルが隣に来てはじめて彼女を見る。
背の低いイルはにんまりしてアレンを見上げた。