レヴィオルストーリー2

「…そういえば、アレン様に話があったんじゃ?」


二人を見ていたマケドニスが、ふと思い出したかのように切り出した。

本当は、ずっと機会を伺っていたのだが。

そんな様子は微塵も見られない。


「あぁー、ちょっと、さ。レイのことでよ。」

ギルクは赤い髪をガシガシ掻きながら、複雑そうな表情をする。

イルも困ったように眉をへにょんと下げた。


「どうして行かせたの、って聞こうと思ってたの。

ついでに隠してることも聞けたらって…。」


その言葉にマケドニスは内心驚く。


イルとギルクは気付いていたのだ。

内容は知らないにしても、アレンがダルヌク国の企みを知っていて隠していることを。


だが、今まであえて何も言わなかった。


(さすが、一緒に旅をしてきた仲間ですね…。)


その信頼関係にマケドニスは優しく目を細めた。




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