レヴィオルストーリー2

 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


その頃、アレンの部屋。


「…………。」


夜なのに明かりも着けず、速攻で風呂に入ったアレンは暗い部屋の中で突っ立っていた。


小さな箱の中の物を見つめ、微動だにしない。




ふと、月明かりが部屋を照らした。


そうしてやっと見える、アレンが見るその箱の中身。



───銀色のくさりに、ハートの形の小さな赤い石がついているネックレス。



旅のときにギルク達が見たものだが、アレンはその出来事は知らない。


彼はそれをひとしきり眺めた後、箱の中にそっと戻した。


そして、棚の奥に見えないように隠す。



その時に、箱の横にあるまた別の箱に手が触れた。



「…あ」



それはアレンの手がぶつかった勢いで床に落ちる。



軽い音と共に、箱の蓋が開いた。





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