レヴィオルストーリー2
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それから船に揺られ、馬車に揺られ。
リシェラルク皇国の首都『シャルム』に着く頃には、時刻は午後1時を超えていた。
ちなみに出発したのは予定通りの午前4時。
早朝なのに関わらず、あの港にはあんなに人がいたのだ。
「…なんか、真っ白だな」
移動中ほぼ寝るか資料に目を通すかだったアレンは、シャルムの景色を見て一言呟いた。
勇者の城も真っ白だが、ここはそれ以上に真っ白。
街の地面は全て白い石畳でできていて、家も真っ白、見渡す限り白。
「…………………。」
唯一色のある草花と空を見て、アレンは顔をしかめた。
魔王に支配されていた時の真っ黒なノスラムシティを思い出したのだ。
あの黒い街では、空や植物さえも暗黒に染まっていた。
「…まだ植物と空に色があるだけましか」
「え?白いのいいじゃない。清楚な感じがして素敵よ」
ボソッと呟いたアレンにルシアンが笑いかけた。
アレンは外を見たまま「…白だからな」と答えを返す。