レヴィオルストーリー2
「アレン…」
盗賊を全員倒した無傷のアレンは、ルルをゆっくり降ろして頑張ったな、と頭を撫でた。
その様子を見て女が焦りの表情を浮かべる。
ずるずるとルルアンを引きずって逃げようとしだした。
「うわぁっ、助けて!」
ルルアンが手を伸ばすと、それを掴んだアレンは小さなエルフを引き寄せて女に向かって剣を振るった。
「…鬱陶しいし邪魔」
女が地面に伏せ倒れてから、アレンは遠慮なく毒を吐いた。
「ルル!!」
アレンからすり抜けて自由になったルルアンは、すぐにルルに駆け寄る。
ふさふさの毛を撫でてやるとルルは頬を舐め、ルルアンに甘えてから今度はアレンのところに来た。
「…ん?」
腰辺りですりより、鼻を押し付けてくる犬に気付いたアレンはしゃがんでそれと目線を合わせる。
するとルルはアレンの頬を舐めて更に擦り寄った。
「わっ」
「ありがとう、だって」
驚いたアレンにそう言ったルルアンは、照れながらも自分もお礼を言った。