レヴィオルストーリー2
アレンは思ったことをそのまま口に出した。
隣のマケドニスは話について行けず、諦めている。
「そのままのことですわ。私とナティアは、親友だった。ナティアが海を渡ってから連絡はとれなかったけれど、私は今でも彼女を親友だと思っています。
アレン、貴方はやっぱりナティアの子供でしたのね。
その瞳。レヴィオルにはない色。
ナティアと同じですわ。」
サリルナ教皇はにっこり笑った。
とても嬉しそうに。
だけど、ナティアはもういない。
彼女はそれを知らないようだ。
「ナティアは元気ですか?」
教皇はもう一度同じことを聞いた。
その答えがどれだけ辛いことなのかも知らずに。
「…母さんは、9年前…。俺が8歳のときに亡くなりました。」
アレンは正直に答えた。
嘘をついても仕方がない。
それに、親友なら。
現実から目を逸らさず、きちんと受け止めてほしい。
そうすれば母も、少しは報われる気がする。