レヴィオルストーリー2
17.エレスの血族
ガタン、ゴトン…
ガタン、ゴトン…
揺れる白い馬車。
中に乗り込んでいるのは、アレンとコニス、サリルナ教皇とその側近の四人。
『あの子の故郷に行ってみないかしら?』
そう言われたアレンは最初は戸惑った。
会談に来たのだし、そんなことをしてもいいのか。
そんな考えのアレンの心をサリルナ教皇は揺さぶる。
『ちょっとだけよ。馬車で二時間で着くし、ナティアについて教えてあげるわ』
そんな教皇の言葉に、ついにはアレンも誘惑に負けた。
母の故郷。
とてつもなく気になる。
本来ならマケドニスが付き添うのだが、彼は船酔いもあって長旅に疲れている。
本人は行くと言い張ったが、アレンは側近の身体を労りそれを拒否した。
その代わり、あのメンバーでマケドニスの次に信頼できるコニスをお供にしたのだ。
ラークが不満をぶちまけていたが、アレンはことごとくそれを無視した。