レヴィオルストーリー2

そこは、広大な草原だった。


元は村があったからか、ところどころ家の跡地のようなものがある。



「18年が経って、ずいぶん綺麗になりましたのよ。前は草なんて一本もなかった。」

教皇はそう言うと、一つの跡地に向かう。

そこに小さな石碑があった。


「…これが、ナティアの両親の墓。貴方の祖父母のですわよ」


教皇はアレンに向かって微笑んでから、石碑を優しく撫でる。

アレンはそこに行こうと足を踏み出した。


すると、村の敷地に入った瞬間に。




─────ズキン!




急に頭と首筋に、焼けつくような鋭い痛みが走った。




「……ッ!?」


バッと首筋──封印の印に手を宛て、思わず座り込む。


「アレン!?」


コニスがすぐに駆け寄ってきた。



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