レヴィオルストーリー2
“あの人ら”。
(……自分もだろ…。)
裏切ったくせに、今さらのこのこ現れやがって。
カルアシティの人達もそうだった。
俺が勇者になった途端、わらわら群がって来やがって。
───見てみぬフリとかしたようなあの時とは、態度が全く違う。
「……もう嫌だ…」
レイのことも。
わからない。
わからない…………。
枕を更にキツく抱き締め、深く息を吐くとアレンは目を閉じた。
(…少し、寝よう。)
忘れたい。
寝ている間なら忘れることができる。
優しい淡い黄色に囲まれ、アレンは静かに眠りに落ちた。
自身の周りに金色の光が揺らめいているのも気付かずに────…。