レウﾞィオルストーリー２

　“あの時”。



「……………話した？」

アレンは眉間にこれでもかというほどシワを寄せ、クウェンナを見上げた。

クウェンナはへらへらしながら頷く。


アレンの反応を楽しんでいるようだ。


それを悟ったアレン自身はおもしろくない。


「…あっそ」


そう言ってクウェンナの目の前から、


　──────消えた。



急な出来事にクウェンナは驚く。


「…は!?消えた!?アレン、どこに………」

「…クウェン兄」


驚いて声をあげていたクウェンナの背後から声がした。


クウェンナはそちらに勢いよく振り返る。



そこには自分を冷たく見下ろすアレンがいた。



クウェンナはその綺麗な碧の瞳に、ゾクッと寒気を感じる。




「俺は裏切り者なんかに用はない。二度とその面見せるな。

それに、お前が“教えた”ことなんか俺は信じない。

俺が信じるのは、あいつらだけだ。」