レヴィオルストーリー2


考古学者が遺跡を調査するのには、国王である勇者の許可がいる。

今回の調査も、アレンの承諾を得てローゼは向かった。



レイはそれを────責めている。





「……………」


アレンは何も言えなくなってしまった。



「どうしてよっ…」

「……レイ…」



「…っどうせアレンなんかにはわからないわよ!

最初からお父さんなんていなかったものね!」




レイはそう言い放って泣き出した。


アレンは慰めることもできずに、ただ立ち尽くす。





レイに言われた言葉の一つ一つが、頭の中をぐるぐる回っていた。





「………………」




突っ立っていると、どこかに消えていたギルク達が帰ってきた。




「ん?…どした??」


「……………」


「アレン?レイ?」


「……………」



アレンもレイも、返事をしない。



四人が困っていると、目を伏せていたアレンはレイを見た。




「…ごめん。」


レイは泣いたまま答えない。



「お前はしばらく…休み取って、ここにいろ。家族といたいだろ?」


「……………」


「…俺はもう帰るよ。マケドニスに任せっきりだから…。

あの、ローゼさんはどこに…」



最後の言葉はセレナに顔を向けて言った。


「…そこの病室です」



セレナが指差す先にある部屋をアレンは見た。


そして無言で入っていき、しばらくして出てきた。





< 41 / 861 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop