レヴィオルストーリー2
20.王様と娘のおとぎ話
翌日。
澄みきった穏やかな青い空。
それとは対照的に、沈みっぱなしのマリンブルーの瞳。
場所は変わって、ここはレイマシティ。
その街中を、誰もが振り返る美女レイはとぼとぼ歩いていた。
「はぁ…。」
今日何度溜め息をついただろうか。
それくらい沈みっぱなしのレイ。
知り合いの人がが声をかけてきても、知らない人がナンパしてきても、ただひたすら沈みっぱなし。
上の空とはこのことである。
「……アレン…」
この名前も何回呟いたかわからない。
レイは物凄く後悔していた。
どうして城を離れてしまったのだろう。
ただでさえ何をするかわからないブエノルのことで大変なのに、何もせずに逃げてしまった。
そう、逃げた。
アレンとシルラの噂を聞いて、アレンから逃げた。