レヴィオルストーリー2
「アレンのこと信じられないなんて、言った私が馬鹿だったわ…。
アレンを信じられないんじゃなくて、私が信じてあげられないんじゃないの。」
もしアレンが聞いてたりしたら、物凄く傷つけることになるのに。
そう考え反省するレイは実際にアレンに聞かれてしまったことを知らない。
ブツブツ呟きながら歩くレイ。
悩ましげな感じが道行く男どもの心を揺さぶっているのにはもちろん気付いていない。
「お母さんも元気になってきたし、そろそろ帰ろうかしら。」
ちょっと怖いけど、と付け足す。
レイはさっき買ったばかりの林檎が入った袋を抱えながら、精霊の丘へと足を進めていた。
彼女はリディンの家に向かっているのだ。