レヴィオルストーリー2
4.すれ違い
ローゼが亡くなってから、三日が過ぎた。
ギルクとイルは本当にあの日の間に帰ってきて、予定を押したアレンを手伝った。
レイは未だに、城には来ていない。
ローゼの葬式は、忙しくて行けなかった。
「…アレン様」
いつものように、マケドニスはアレンを起こしに部屋に来た。
やっぱりいつものように返事はない。
「まだ寝ているのですか」
わかりきっていることを聞く。
また返事が来ないのを確認すると、マケドニスは合鍵を出した。
アレンの部屋の合鍵を持っているのは、側近のマケドニスとレイだけ。
「失礼します」
鍵を開け、中に入ると右手にあるベッドに主人はいた。
しかし、起きている。
布団を微妙に背中にかけたまま、ぼんやりと窓の外を見ていた…というより、そっちを向いているだけで何も見ていない。
「アレン様?」
驚いたマケドニスはアレンに近寄る。
「アレン様」
肩を揺すると、ゆっくりとマケドニスの方を見た。