レヴィオルストーリー2


一方、レイが去っていったリディン宅。



「若いっていいのう」


そう言ったメディンが目を細めてココアを飲んだ。

リディンはクックックと笑うと、メディンの隣に腰掛ける。


「私らも若かったの」

「そうじゃのう…。」


昔のことを思い出しているのか、二人は憂いの表情を浮かべている。




「ん?」


ふともう一つのソファーに目をやったリディンが声をあげた。


「どうしたのじゃ、リディン」


ちょっと頭があっちの方向に飛んでたメディンは、我に返って妹に訊く。



「レイちゃんが林檎を忘れて行っとるわい」

「おぉ、本当じゃ。今なら追いかければ間に合うんじゃないかの」

「そうじゃのう。ちと行ってくるわい」



そう言ってリディンは林檎の入った袋を抱えると外に出た。


すると、意外にもレイは近くにいる。


リディンは声をかけようとしたが、その場に固まってしまった。






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