レヴィオルストーリー2
「どうしてって顔、してるね」
クウェンナがレイの真ん前に座って楽しそうに言った。
よく見ると、ここはどこかの地下のようだ。
窓が一つもない代わりに、換気扇がいくつかある。
「…どうして?」
レイは素直に質問する。
クウェンナは満足そうに頷いた。
「いいね、可愛い。」
「ふざけないで。どうしてこんなことするの?」
そう怒ったレイはクウェンナの言葉に、前誘拐された時の犯人の最悪な理由を思い出した。
知らず知らずの内に不機嫌になる。
誘拐された時点でそうなるのは当たり前なのだが。
そんなレイの反応を楽しんでいるのか、クウェンナはにやりと怪しく笑った。
「あいつが欲しいんだ」
「……え?」
意味がわからないという様にレイは眉を潜めた。
クウェンナはゾクッとする笑みに表情を変えると、レイの耳元に囁く。
「俺らにはアレンが必要なんだよ」