レヴィオルストーリー2
『何だよ、俺がアレンを心配したらおかしい?』
『気持ち悪いです』
シリティーがズバッと言った。
コニスはしゅんと拗ねた“フリ”をする。
「…大丈夫、だといいんだけど。前に旅の時にも何回かこんなことあって、その時は寝たら治ったわ」
それにはギルクとイルも頷いた。
三人はカルアシティとサリアンシティでの出来事を思い出しているのだ。
『そっかぁ。アレンも大変だね』
コニスが本当に心配そうに言うから、シリティーは彼の熱を計り出した。
コニスはムッとしてその手を掴む。
『そんなにおかしいかよ。俺はアレンなら普通に大丈夫だろうって思ってただけさ。でも魔力は違うから。』
『…そうですか。確かにバカは風邪は引かないですしね。熱なんてあるわけないです』
納得したシリティーはきちんと毒を添えて言葉を返した。
コニスはまた“フリ”で拗ねる。
「すぐに城に帰した方がいいかの?」
メディンが少し嫌そうに聞いた。
本当なら具合が悪いアレンを動かすのはよくないのだが、彼には勇者という立場がある。