レヴィオルストーリー2
「何じゃ。レイちゃんがアレンに見とれとるぞい、リディンよ」
「レイちゃんも可愛いのう」
そんな老人二人の冷やかしにレイはめちゃくちゃ慌てる。
「ち、違います!どうしようって考えてて…」
「そうかいそうかい。それでアレンを見つめてたのじゃな?」
レイは何を言っても無駄だろうと、真っ赤になりながら諦めた。
少女の視線がアレンに戻ると、メディンは立ち上がってまた杖を構える。
「さて、と。アレンをベッドに移そうかの」
軽く一振りすると、ソファーがベッドに入れ替わった。
リビングのど真ん中にベッドが現れると何だか変な感じだ。
「今日の内に起きると思うかの?」
リディンはレイの肩に手を置いて、彼女の後ろからアレンを覗き見た。
「わからないです。」
レイは心配そうにアレンを眺めて答える。
「レイちゃん、あまりアレンに魔力を使わせないようにの。もし暴走したりしたら眠るだけじゃすまないのじゃから」
「……はい」
“暴走”という言葉にレイは眉を潜めた。