レヴィオルストーリー2
表情を曇らせたレイに気付いたリディンは、彼女の肩に置いた手を頭に移動させる。
宥めるように、綺麗でサラサラな金髪を優しく撫でた。
「その様子じゃと魔力の暴走のことは知っておるみたいじゃの」
メディンが真剣そのものの真顔でレイに向かって訊く。
レイは小さく頷くと、頼りになる老人二人に少し相談することにした。
「暴走したら、魔力の保持者の精神状態を表すような魔法を連発させるんですよね?」
「そうじゃよ。暴走の原因の自分を攻撃しだす者もおる。」
不安そうなレイにさらに不安の種を植え付けるメディン。
レイは泣きそうな顔をすると、メディンに一番気になることを訊いてみた。
「イルが言ってたんですけど…、アレンが魔力を暴走させたら───」
この先は怖くて言えない。
レイの様子を見たメディンは、
「最悪の場合アレンは死ぬの」
そう声を低くして答えた。
わかっていたことだが、レイはかなりのショックを受ける。
アレンを見て更に涙ぐんだ。