レヴィオルストーリー2
「…ごめん。」
アレンが口を開いた。
目線は海に向けられたままだ。
「え?」
何故謝られるのかわからないレイは不思議そうに彼を見た。
アレンは海からも視線を外し、また目を伏せている。
「…あの、誘拐犯。俺の…知り合いで。まさかこんなことまでするなんて思ってなかった。
それに、城じゃなかったら安全だなんて考えて、何の説明もなしに帰らせて…。」
そんな彼の言葉にレイは頭を横に振った。
「ううん。アレンは私のこと考えて言ってくれたのよね。」
私こそごめんなさい、と自分も謝るレイ。
アレンはレイを振り返った。
それが急でレイは驚く。
彼はレイを真っ直ぐ見ると、少し躊躇いながら口を開いた。
「…俺、レイに何かした…?」