レウﾞィオルストーリー２

「…シルラのそれはただの噂。どうせ本人が流したんだろ」


アレンは怒りを通り越し呆れた様子。

そんな彼をレイは首を傾げて見上げた。


「でもシルラって、いい人じゃない。アピールは凄いけど…」

「…前はそうだったんだけどな」


そう呟いたアレンはレイを見下ろし、また真剣な顔をする。

レイも不思議そうにしながらも碧の澄んだ瞳と目を合わせた。



「…レイ、これから言うことは誰にも言うなよ」



アレンの口調から深刻な話だと感じたレイは、無言で頷いた。

それを見たアレンは優しい目で彼女を見つめ、話し出す。



「…俺がレイを城から離したのは、シルラのことがあったからなんだ。

あいつ、休暇中なのに城に来てさ。俺に迫って来て。
俺が拒んだら、レイをスパイに襲わせるって、脅してきた。

俺は自力で守るって突き放したんだけど、皇国に行かなきゃいけなくなっただろ？
それで焦ってたら、ロンさん達が来て。

で、セレナさんがレイに言った言葉聞いて、ロンさんにお前を頼んだんだ。」