レヴィオルストーリー2
「…それって、城の誰かがブエノルと同じように貴方を殺そうとしてるってこと?」
話を聞いて、今まで見たこともないくらい怖い顔と瞳になったレイ。
アレンはそんな彼女に嘘をつく気にもなれず、仕方なく頷く。
すると彼女は憤怒の形相でアレンの頭をバシッと叩いた。
もちろんそこまで強くはないが、アレンはビックリして抱き締めたままだった彼女をまじまじと見つめる。
「アレンったら!どうして言ってくれないのよ!
私の安全の前に自分のこと考えなきゃ駄目なんじゃない!!」
めちゃくちゃ本気で怒るレイに、アレンはぱちくりと瞬いた。
予想外の展開だ。
まさか怒られるなんて思ってもみなかったアレンは何も言えずにレイを見る。
「アレンって、いつもそう!
自分の安全も考えて。自分を犠牲になんかしないでよ。
私、アレンが心配なのよ。
それなのに何もできずに守られるだけなんて……」
怒っていたレイの声は次第に弱々しくなり、ついには泣き出した。
またもそうなるとは思わなかったアレンは、今度は困り果てる。