レヴィオルストーリー2
レイの呟きにアレンは表情を消した。
彼女は気付いていないが、目も冷たく光る。
「…いくらこっちが信用してても、裏切る奴は裏切るんだ」
低く冷たくなったアレンの声に、レイはビクリと肩を震わせた。
恐る恐る見上げる。
「…アレン」
無表情なアレンに、レイは夢で自分と彼を遮った壁を思い出さずにはいられなかった。
(やっぱりまだ、どこか心閉ざしてるのね…)
いたたまれなくなって、レイはアレンを今度は自分から抱き締めた。
「…アレン、私達は違うから。
私達…私は、アレンとずっと一緒にいる。
裏切ったりしないわ。」
自分の胸に顔を押し付け、くぐもった声で言うレイをアレンは見下ろした。
既に冷たい光はなくなり、優しい目でレイを見ている。
「…レイ」
名前を呼ばれたレイはアレンを見上げる。
彼の優しくなった瞳を見て、レイはにっこり微笑んだ。
背景の星空に負けないくらい輝くレイの笑顔を、目を細めて見るアレン。