レヴィオルストーリー2
「…お電話は終わったの、クウェンナ」
受話器を置いたクウェンナに、女性が話しかけてきた。
クウェンナは振り返ると微笑む。
彼と女性のいるこの場所は真っ暗だったが、女性にはそれがきちんと見えた。
「はい。しくじった分も埋め合わせて差し上げます」
「そう。期待してるわ」
全くそんな口調ではないのだが、クウェンナは丁寧にお辞儀する。
女性の前に浮かぶ水晶玉を見て、微笑みがニヤニヤしたいやらしいものに変わった。
「もうすぐですね、ダーチェス様」
言われた女性も笑みを浮かべる。