レヴィオルストーリー2

男のその言葉にアレンは無表情で観察をはじめた。


(…フェニスって誰だっけ)


どうやら覚えていないらしい。


とりあえず言うことは一つだけ。


「…あー、そうですか。さようなら」

「言っとくけどお前に会いたいが為に嘘つく奴等とは違うぜ?
俺は正真正銘本物だ。多少なり見た目は変わったが」


自慢げに言うがアレンはフェニス自体を覚えていない。

だからレイに目を向け、こう聞いた。


「フェニスって何だっけ」


『誰だっけ』じゃないのが気になるが、レイはアレンに耳打ちし教えてやる。



「魔王の側近って言ってるでしょう。ほら、床の大穴から私達のところに飛び降りて、イルに負けた人よ」


ちゃっかり会話を聞いていた自称フェニスは“負けた”のところで顔をしかめた。

しかし事実な為何も言わない。



「…あー?思い出し…た??」

「疑問系かよ」


青筋をたてる自称フェニス。


「…まぁめんどいしいい。何か用?」


めんどくさがりなアレンは早く話を済ませようと自称フェニスを促した。





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