レヴィオルストーリー2

「あぁ、コニスに会わせてくれ。ここでっていうかお前も一緒に」

「何で」


超素っ気なく言うアレン。

まともな理由がなければ追い出そうとしているに違いない。


理由は簡単。

───シルラがいるから。


彼女はにこにこして黙っている。

しかし目線はずっとアレンとレイなのだ。



「何でってコニスは俺の弟だし?」

フェニスはそう言ってへらっと笑ってみせた。


確かにコニスに似ている。

髪の色も瞳の色も同じだ。



「…ていうかお前人間だったワケ」

アレンはそこから疑問に思った。


魔王の配下はコニスとシリティー以外はみんな創造物だった筈。

だから創造者の魔王が死んでみんな消えたのだ。


でも、フェニスはここにいる。



「コニスからはそんな話聞いたことない」

「あいつ知らないだろ。自分の両親さえも。俺は知ってたから魔王様に操られてたのさ。それで一番言うこと聞くから、側近になってたんだ」


それを聞いたアレンは眉間にシワを寄せた。


(…嘘くさい。)


これが率直な感想。



それでも一応話を聞いてみることにした。

そうしなければフェニスはいつまでもここで粘るつもりだろう。




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