レヴィオルストーリー2
「は?弟?誰が」
「お前だ。お前は俺の弟。わかったか」
「知るかよ。偉そうなのは変わんないね」
コニスはフェニスを見上げて睨み付けた。
「…兄弟喧嘩みたい」
レイがボソッと呟いた。
「…何か変わったな。赤くなくなった。魔法かけられてるのは知ってたけど、人間だったのお前」
コニスはじろじろ睨みながら、自分の兄であろう男にこれまた偉そう。
レイは性格も似てるみたい、とその様子を見守る。
「だから言ってるだろ、お前の兄さんなんだ。人間に決まってるさ」
「じゃあ俺のフルネームとかわかんの?」
未だに自分の名前を“コニス”としか知らないコニスは、目を輝かせてフェニスに聞いた。
彼が自分の兄さんだというのは信じたようだ。
「わかる。お前の名前はコニス=ラルク。俺はフェニス=ラルクだ。」
「ラルク、かぁ…!」
コニスは嬉しそうに笑顔を見せると、覚え込むように何度も繰り返した。