レヴィオルストーリー2
「…俺が兄弟ってことの数倍嬉しそうだな」
ポツンと呟いたフェニスにシルラがクスクス笑った。
コニスはどさくさ紛れにシリティーにも飛び付いている。
「…俺に、親戚なんかいたんだ」
コニスを見ながら、アレンが独り言を溢した。
レイは呆然としている彼を見上げて可愛く笑う。
「嬉しい?」
「…実感わかねぇ」
レイを見下ろし、アレンは本当に複雑そうな顔。
レイはそんなアレンに目を細める。
彼女が口を開いた、その時だった。
────ゾクッとする、背中を這いずりまわるような嫌な寒気。
そんなもの凄い悪感がアレンを襲った。
一瞬身体を強張らせたアレンはすぐに窓に駆け寄る。
「…アレン?」
レイはすぐにそれを追いかけた。
アレンは窓を開けて身を乗りだし、庭園を隅から隅まで見回している。
「アレン、どうしたの?」
「…嫌な感じがする。」
「え??」
それを聞いたレイは目を閉じてその嫌な感じを感じ取ろうとした。
すると確かに、何だかヤバい感じがする。