レヴィオルストーリー2

「…俺が兄弟ってことの数倍嬉しそうだな」


ポツンと呟いたフェニスにシルラがクスクス笑った。

コニスはどさくさ紛れにシリティーにも飛び付いている。


「…俺に、親戚なんかいたんだ」


コニスを見ながら、アレンが独り言を溢した。

レイは呆然としている彼を見上げて可愛く笑う。


「嬉しい?」

「…実感わかねぇ」


レイを見下ろし、アレンは本当に複雑そうな顔。

レイはそんなアレンに目を細める。




彼女が口を開いた、その時だった。








────ゾクッとする、背中を這いずりまわるような嫌な寒気。





そんなもの凄い悪感がアレンを襲った。


一瞬身体を強張らせたアレンはすぐに窓に駆け寄る。




「…アレン?」

レイはすぐにそれを追いかけた。


アレンは窓を開けて身を乗りだし、庭園を隅から隅まで見回している。



「アレン、どうしたの?」

「…嫌な感じがする。」

「え??」


それを聞いたレイは目を閉じてその嫌な感じを感じ取ろうとした。


すると確かに、何だかヤバい感じがする。






< 497 / 861 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop