レヴィオルストーリー2
「…やっぱり凄いわね。こんなのがあるなんて、全くわからなかったわ」
「わかったら困るだろ」
レイの言葉に苦笑しながらも、石を受け取るアレン。
彼はそれを握り締めると、岩の下に現れた窪みに嵌め込んだ。
カチリ、と軽い音をたて、石は見事窪みにフィットする。
それを確認したアレンはまた台座を弄り、岩を装置の上に戻した。
「この目立つ岩は目眩ましだったのね」
レイがそのつるつるした虹色の表面を撫でて言う。
「それだけじゃないけどな」
そう返したアレンはレイに目配せした。
レイは頷くと待機させていた猫の姿をした精霊を呼び戻す。
「城の地下にお願い」
レイがそう言うと猫は頷き、アレンとレイの脚に尻尾と身体を擦り付けくっつくと一声鳴いた。
その瞬間目映い光に包まれ、周りの景色が見えなくなる。
光が収まってから目を開くと、そこは元いた城の地下のクリスタルがある部屋だった。