レヴィオルストーリー2
そこにマケドニスが戻ってくる。
「連絡したら、レイ様はかなり慌ててたよ」
「あら、やっぱり。これは一時間以内に移動魔法でもして来るんじゃない?」
「だろうな」
彼は安心したように笑った。
アレンの眠るベッドの隣のベッドに二人で腰かける。
「この三日間のアレン様を見てるのはキツかったよ」
「聞いてあげればよかったのに」
「ギルク様達が駄目だっつってね。それに聞ける雰囲気でもないだろ。」
「…確かに。」
クナルが納得して頷くと、マケドニスは険しい顔つきでアレンを見た。
「アレン様は少し…我慢して無理をする。それをわかっていながら、ここまで疲労がたまっていたのに気付けなかったよ」
「…マケドニス」
悔しそうにする彼に、クナルは微笑みを向けた。
「あなたったら本当に真面目ね。アレン君がこの忙しい中半年間倒れずにすんだのは、あなたのおかげよ。この子はあなたを頼りにしてたし。」
「…この若さで勇者の役目を果たすんだ。助けになりたいと思ってやっただけだよ。今は…違うけど。」
「マケドニスったらアレン君のこと弟みたいに思ってるんだもの。笑えるわ。」
クナルの言葉にマケドニスはそちらに顔を向けてしかめっ面をした。
「笑える?そこで笑うのかよ」
「弟の方が強いじゃないの」
「そりゃあ勇者様だし…魔王を倒した人だからな。」
二人がそんな話をしていると、ノックの音がした。