レヴィオルストーリー2
アレンは諦めてリルムを兵士に預けようとした。
家まで送り届けてもらおうと考えたのだ。
しかし小さな女の子は信じられないくらい強い力でアレンの腰に腕を回している。
「…リルム、帰れ。何がしたいんだ」
アレンはできるだけ優しく言い聞かせるように声をかけた。
リルムはこんな危険なところにいちゃいけないのだ。
しかも、敵味方関係なく戦いで傷付いた者や死んでいった者がいる。
小さな子供がそれを見るのはよくないだろう。
ショックが大きすぎる。
「アレン、待って。大切なお話があるの!!」
アレンが少しキツく怒ろうとした時だった。
くっついているだけだったリルムがやっと口を開いた。
「…わかったよ、それ聞くから早く帰れよ」
「うんっ」
リルムはアレンの腰にしがみついて若干地面から浮いている足をバタバタ振ると、元気よく返事する。
が、アレンと彼の隣にいるレイも見上げて、少し悲しそうな顔をした。