レヴィオルストーリー2
「全く、相手をしていても時間の無駄だな。早く勇者のところへ連れていけルルアン」
騒ぐ二人を呆れたように見ながら、ブエノルがルルアンに命令する。
ルルアンはビクッと震えてブエノルを見上げると、コクコク頷いてギルク達から逃げるようにその隣をすり抜けた。
その瞬間、ギルクの目が光る。
「…チャーンス!」
いきなり叫ぶと、ルルアンの小さな腕を掴み軽々と抱き上げた。
「うわぁ!?」
驚いてジタバタ暴れるエルフの子供。
「暴れるなって、助けてやるから」
ギルクは暴れるルルアンを易々と抑えると、ブエノルに目を向けた。
ブエノルは何故か余裕な顔。
「…まじでうぜぇ。あの顔変形するくらい殴ってやろうか」
「逆にイケメンになるかもよ?」
ルルアンが無事になって、イルまでそんなことを言い出した。