レヴィオルストーリー2

「…あぁ…。一瞬、花畑が見えたぜ…」


ギルクは冗談とも言えないとんでもない発言をすると、イルがロレスウェルのポケットから取り出した鍵で手錠を開けて、先に彼女を自由にする。


イルはその手錠をモスウェルにつけた。


鍵は魔法でしっかり管理する。



「ギルクのも外さなきゃ」


そう言うイルの魔法で、ギルクの縄は簡単にちぎれた。



イルはギルクに抱き着くと、そのまま治癒魔法を使う。



「焦ったんだからぁ。この手錠されたら魔法できないんだもん」

「…厄介、だな。そういうのを発明した…ってか?」


次第に体が楽になるのを感じながら、ギルクは階段の方に目を向けた。




「それにあのクソジジィ、こいつらと戦ってる隙にコソコソ逃げやがった」


「…ルルアン連れて、ね」


イルの呟きにギルクも押し黙る。



近くにあった空き部屋に倒した二人を閉じ込めると、ギルクとイルは窓から庭園を見た。




「あいつ、アレンのとこに行くって言ってたよね」

「ああ。俺らも行こうぜ」



いつもはない深刻な雰囲気の中、二人は急いで庭園に向かった。






< 525 / 861 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop