レヴィオルストーリー2
「…あぁ…。一瞬、花畑が見えたぜ…」
ギルクは冗談とも言えないとんでもない発言をすると、イルがロレスウェルのポケットから取り出した鍵で手錠を開けて、先に彼女を自由にする。
イルはその手錠をモスウェルにつけた。
鍵は魔法でしっかり管理する。
「ギルクのも外さなきゃ」
そう言うイルの魔法で、ギルクの縄は簡単にちぎれた。
イルはギルクに抱き着くと、そのまま治癒魔法を使う。
「焦ったんだからぁ。この手錠されたら魔法できないんだもん」
「…厄介、だな。そういうのを発明した…ってか?」
次第に体が楽になるのを感じながら、ギルクは階段の方に目を向けた。
「それにあのクソジジィ、こいつらと戦ってる隙にコソコソ逃げやがった」
「…ルルアン連れて、ね」
イルの呟きにギルクも押し黙る。
近くにあった空き部屋に倒した二人を閉じ込めると、ギルクとイルは窓から庭園を見た。
「あいつ、アレンのとこに行くって言ってたよね」
「ああ。俺らも行こうぜ」
いつもはない深刻な雰囲気の中、二人は急いで庭園に向かった。