レヴィオルストーリー2
「…………!!」
ハッとしたアレンは急停止。
気付かずにそのまま走り続けようとしたレイを抱き寄せ、後ろにやった。
「アレン?」
ビックリしたレイはアレンの背中を見上げ声をかける。
アレンは手を後ろに回しそれを制止すると、前方を睨み付けた。
「しっ…あいつだ」
その言葉にレイがそぉっとまだ先にある城の玄関を見る。
ちょうどそこから、ブエノルとルルアンが出てきたところだった。
ルルアンはキョロキョロして誰かを探している。
───おかしいくらい緊張して。
アレンがそれを注意深く見ていると、その小さなエルフの子供と目が合った。
ルルアンは更に緊張を表情に出すと、ブエノルに何かを話す。
彼と話したブエノルは、ゆっくりと視線をアレンに向けた。
気持ち悪いくらい、ニヤニヤと笑っている。
「……きもい」
ボソッと呟いたアレンに、レイは思わず吹き出してしまった。