レヴィオルストーリー2
一人泣きそうなルルアンの後ろで、ブエノルが苦虫を噛み潰したような顔をした。
「…まぁよい。それなら仕方あるまい…。」
そう言いながら腰につけたサーベルを抜くと、自分の前にいるルルアンを引き寄せ首元に突き付けた。
突然のことに驚いたルルアンは、抵抗することも出来ず固まる。
少しでも動けばサーベルの剣先が首に突き刺さりそうだ。
「コイツがどうなってもよいのか?」
ブエノルはそう言ってまたニヤニヤ笑いを取り戻した。
それを冷めた目で見返すアレンは、呆れたような溜め息を溢す。
(魔力で簡単にルルアン助けれるってわかんねぇのかな)
考えなしにも程がある。
しかしここは演技する。
話を聞くのにはちょうどいい。
「…要求は??」
お得意の表面上の顔で、若干焦ったフリ。
気付いているレイは笑いを堪えるのに必死だ。
「国を明け渡す。ダルヌクの支配下に入ってもらおうか。」
「断ったら?」
「コイツの命はない」
…ベタだな。
アレンは内心ブエノルの考えに嫌気がさしてきた。