レヴィオルストーリー2
「…そう言うことだ。魔力を使えば、捕らえているコイツの両親も殺す。
ルルアンの今までの努力を無にしてもいいのか??」
意地悪く言ったブエノルは、アレンを見て口の端を更につり上げた。
(…まためんどいことに…)
今回ばかりは油断できないと、アレンは忌々しげに舌打ちする。
レイが心配そうに彼を見上げた。
アレンはどうしたらよいのかと、頭の中で考えを巡らせる。
ああいう大人は一番厄介だ。
どうにかして、ルルアンの両親が傷付かないようにしなければならない。
彼が迷っているのを見て、ブエノルは得意気にルルアンに話しかけた。
「お前も役に立つものだな。
あの国王、一家族と国を同等に考えておる。
無駄な優しさは命取りだというのに。」
ニヤニヤ笑いを抑えることなく囁くブエノルに、ルルアンは激しい怒りを覚えた。
振り返ってキッと睨み付ける。
首にサーベルの先が微かに食い込んだが、そんなもの気にならなかった。