レヴィオルストーリー2

全く歯がたたないと悟ったブエノルは、ポケットから何かを出した。


リモコンのような、ボタンがついた機械。



「…何それ」


アレンは興味津々にそれを見る。



「ルルアンの両親が入っている牢獄のリモコンだ。これを操作すれば今すぐあいつらを殺せるぞ!」



「フーン?」




高らかに叫んだブエノルの後ろから、アレンのとは違う男の声がした。


ハッとブエノルが振り返ると、藍色の髪の青年がニヤッと笑ってリモコンを引ったくる。



「マケドニス!お前ついて来いって言ったのにどこ行ってたんだよ」


アレンが言葉と逆に嬉しそうに小さく笑んで言った。

マケドニスもにっこり笑ってそれに答える。



「すみませんアレン様。少し…気になることがありまして。」


そう言うマケドニスからは消毒液の匂いがした。


アレンは不思議そうに彼を見る。



「…医務室行ってたのか?」

「はい」

「怪我でもしたのか?」

「いいえ」



全く気付く様子のない鈍感アレンにマケドニスは苦笑した。


レイもくすくす笑って楽しそうだ。




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