レヴィオルストーリー2
「うわっ、やめろ!死にたくない!!」
いつもの威厳はどこへやら、ブエノルは喚いて逃げるとレイのところへ行く。
どうやら彼女には被害が及ばないと考えているらしい。
当然、アレンの意思とは関係なく動く氷はブエノルを追ってレイの元にも行った。
アレンは慌てるが動けない為、レイを引き寄せるのに精一杯だ。
「馬鹿っ、レイに近寄るな!!」
「なっ…私が死んでもいいのか!?」
「知るかよ…。そんな覚悟もないなら戦争なんか仕掛けるな」
頼り無さすぎるブエノルにそう言い放つと、アレンは痛みにぼんやりした頭を叩き起こす。
必死に抜け出す方法を考えた。
そして、何か思い付いたのか壁の向こうに叫ぶ。
「イル!ちょっといいか??」
「なぁに?アレン大丈夫!?」
すぐに返事が返ってきた。
話が出来ることに安心したアレンは一度レイの顔を見ると、再び顔を上げ叫ぶ。
「外から…この氷壊せないか??」
そのアレンの問いに、壁の向こうでイルが息をのむのが聞こえた。