レヴィオルストーリー2
「駄目よ!これはアレンの魔力で出来てるのよっ!そんなことしたらどうなるか…」
「…やってみなきゃわかんねぇだろ!レイを出すだけでいいから」
アレンの必死な頼みに、イルは泣きそうになりながらも考えた。
氷を壊して何もなければいいのだが、もし再生したりすればアレンの魔力がまた使われ彼が危なくなる。
それに、壊した側にも何が起こるかわからない。
唇を噛んで迷うイルに、マケドニスが近寄った。
「イル様、俺がやります」
その強い言葉にイルはマケドニスを振り返る。
ギルクも驚いて彼を見た。
「…主人の命令に従うのが側近ですから。」
穏やかにそう言った側近は、壁の向こうの主人に話しかける。
「アレン様。聞こえてましたか?壊しますよ。いいですね??」
「…うん。ありがとうマケドニス」
姿の見えないアレンだが、声色からして相当キツいのだろう。
マケドニスはキュッと唇を真一文字に引き締めると、直していた刃物の武器を取りだしスッと構えた。