レヴィオルストーリー2
『…勝手に家に入るなよ』
アレンはまだ7・8歳だとは思えぬ迫力ある言葉を吐く。
声変わりもしていなく顔にあった可愛い声だが、その可愛い顔もまた物凄い迫力。
黒い、背丈からして大人の奴等は、全部で6人。
勝手に家に入っておいて、偉そうにアレンを見下ろしていた。
『黙れ。そろそろ言ってしまえばいいだろ?』
アレンを掴みあげた一人が愉しそうな声色でそう言えば、小さな子供はブンブン頭を振り反抗する。
ソファーから飛び降り、廊下に向かい走ろうとしたところでアレンはまた捕まってしまった。
今度は一番背が低い。
そいつはアレンを殴り付けると、組み敷いて動けなくした。
『痛いッ…、離せ!何回来たって一緒だ!絶対に言わない!!』
『また痛い目にあうけど…いいんだな?』
同じ奴しか喋らない。
アレンは睨みあげてフイッと目を逸らした。
唯一喋るこの中では偉い立場であろう男が、それを見るとアレンを押さえ付けている背が低い奴に目配せした。