レヴィオルストーリー2
一番小さい黒い人が自分から離れた途端、アレンが行動に出たのだ。
バッと腕をついて起き上がり、そいつの足元を蹴って転倒させる。
逆に馬乗りになってやり、その黒光りする憎いヘルメットに手を伸ばした。
当然、黒い集団は怒って向かって来る。
だが、それよりもアレンの方が速かった。
目の前のそいつのヘルメットを無理矢理外して放り投げ────……
『………………え』
小さいアレンは固まった。
ヘルメットの下に現れた、顔。
四方八方に跳ねた黒い、髪。
今日も心配してこの家に来てくれていた、
─────クウェンナだ。