レヴィオルストーリー2
29.鎮まり
────ガシャアァン!
太いでかい氷柱を、マケドニスが砕いた。
イルとギルク、ルルアン達は、固唾を飲んでその様子を見つめる。
何も起こらない、と安心したその時────…・・
「!?」
マケドニスの声。
それは驚きで言葉にならず、だがイル達にもしっかり届いた。
砕かれた氷柱が、金色に光りだしていた。
強すぎるその光に、思わずイル達は目を瞑る。
そして────…・・
「…ぅ、ぁ゙…ッ、あぁぁああぁああッ!!!!」
苦痛に満ちた、鋭い悲鳴がその場の空気を裂いた。
その声に真っ先にギルクが目を開くと。
────砕かれた氷柱の向こうで、アレンが崩れ落ちた。
「…あ、アレン!!!!」
目を見開き、慌てて駆け寄ろうとする。
しかし砕かれた筈の氷柱が、一瞬で再生してしまった。
「はッ…!?
…おいアレン!大丈夫か!?」
ギルクは声を張り上げ言うが、返事はない。
イルが真っ青になって、同じく倒れたマケドニスに駆け寄った。