レヴィオルストーリー2
「………アレン、しっかりして」
とりあえず、声をかける。
どうすればいいのかはわからないが、とにかく眠ってしまう前にどうにかしなければいけないのだ。
「アレンったら。寝ちゃ駄目よ。あと少しだから頑張って…」
レイがそう言って強く手を握ると、アレンの手にも微かに力が入った。
閉じかけだった瞼が上げられる。
アレンはレイの泣きそうな顔を見て微かに笑うと、空いている手で彼女の頬に触れた。
伸ばした腕が、震えている。
レイはその手も取り、手の甲に軽くキスをした。
ブエノルが見ているが関係ない。
ありったけの愛を、彼に。
その想いだけがレイの頭の中に渦巻いていた。
「…アレン、約束したでしょ。離れないって…。こんなことでめげちゃ嫌よ」
「………うん、ごめんな」
消え入りそうな声。
レイを見る碧い瞳は、限りなく優しい。