レヴィオルストーリー2
「謝らないで。謝るなら元気になって。ね?」
レイがそう言うと、アレンは微かに頷いた。
レイの涙のたまった目の淵に指を沿わせて、掬いとる。
「…泣くなよ。笑って…」
その行動と言葉に、レイはぱちくりと目を瞬いた。
「…もう、アレンったら」
そう呟いた後、華やかな可愛らしい笑顔をアレンに見せる。
一番好きなその笑顔に、彼は目を細めた。
レイはそのアレンの頬を撫でて、呟く。
「…無茶しないで。アレンには私と、ギルク達がいるんだから。」
「…うん」
パキパキパキ……
氷がアレンの胸まで達した。
本人はあまり気にしていないが、レイがそれを見てまた涙目になる。
「レイ…」
彼女が氷に触れようとした瞬間、アレンがその名を囁いた。
レイは彼を優しく見下ろして、小首を傾げる。
「なぁに?」
「……愛してる」