レヴィオルストーリー2
「クナルさん!アレンが!」
レイの慌てた声にクナルは険しい顔をしてシルラをどけると、一番奥のアレンのいたベッドへと足を向けた。
「何事じゃ?」
リディンとメディンは驚いて入り口で固まっている。
「クナルさん!アレンの咳が止まらなくてっ…」
クナルはアレンの様子を見て更に眉根を寄せると、ガーゼを取りだしそこに何かのスプレーをして、アレンの手を退けると鼻と口をそれで覆った。
「…っケホ!ケホッ、…っぅ」
すると、咳が次第に収まっていく。
ベッドにしがみついたままぐったりとするアレンを何とか立たせ、ベッドに横たわらせた。
「いつ起きたの?」
「さっき…、私が来てちょっとしてから…。」
聞かれたレイはアレンを心配そうに見ながら囁くように言う。
「咳はいつから?」
その問いに、レイは言葉を詰まらせた。