レヴィオルストーリー2


「クナルさん!アレンが!」


レイの慌てた声にクナルは険しい顔をしてシルラをどけると、一番奥のアレンのいたベッドへと足を向けた。


「何事じゃ?」


リディンとメディンは驚いて入り口で固まっている。



「クナルさん!アレンの咳が止まらなくてっ…」



クナルはアレンの様子を見て更に眉根を寄せると、ガーゼを取りだしそこに何かのスプレーをして、アレンの手を退けると鼻と口をそれで覆った。



「…っケホ!ケホッ、…っぅ」



すると、咳が次第に収まっていく。



ベッドにしがみついたままぐったりとするアレンを何とか立たせ、ベッドに横たわらせた。



「いつ起きたの?」

「さっき…、私が来てちょっとしてから…。」


聞かれたレイはアレンを心配そうに見ながら囁くように言う。



「咳はいつから?」




その問いに、レイは言葉を詰まらせた。




< 59 / 861 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop